【Column:同じネガを大量にプリントする場合のポイントと手法】

12月に入り、クリスマスやお正月のグリーティングカード準備に向けてプリント作業が始まりました。
同じネガで多くのプリントを作る場合、効率的に進めることが重要です。
今回は、ご参考までに私モーグが行っているワークフローをご紹介しようと思います。

露光には、ハイランドのスプリットグレードLEDライトを使用します。
これさえあれば適切な露光時間とコントラストをみつけるためにテストストリップを作る必要がないので、スプリットグレードはいつでも私の時間を節約してくれます。
コントラストの変更や一般的なプリント外観の調整は、このマシンで非常に簡単に行うことができます。
また時間の節約に、露出時間は短くしたいものです。LEDライトは短い露光時間であっても高精度の露光を可能にします。

現像には、アドックス MCC現像液を使用します。
私は、最小限の作業溶液量で、高品質の多くのプリントを現像し、かつ現像時間も短くしたい。
MCCのようなプロフェッショナル向け現像液は、このような条件に最適です。

プリント現像が終わったら、停止浴に進みます。
臭いがなく長持ちするので 私は アドックス アドストップ エコ を使用しています。

フィクサーには アドックス アドフィクス プラス を使います。
RCペーパーを低希釈(1+4)の定着液に1分だけ浸します。
またこれらは(展示会に出すような)ファインプリントではありませんから2浴での定着作業は行わず、処理時間を短くすることを優先して1浴で行います。

その後、プリントをすすいで、アドックス チオクリア エコ に1分間入れます。
このウオッシングエイドは非常に経済的かつ効率的です。洗浄時の水と時間を節約してくれます。

次に、プリントを温水を入れたトレイに入れます。温水は20~30分毎に入れ換え、これを4回繰り返します。
この時、各プリント周りに十分な水が行き渡っているよう、1つのトレイに入れるプリントが多くなり過ぎないように注意します。

洗浄後は、コンパード AG スタビライザーを使用してプリントを安定させます。
これを行うことで、太陽光線や(ホコリや汚れた空気など)汚染物質の影響下に置かれるプリントを長持ちさせることができます。
余分な安定剤を除去するために最終のすすぎを素早く行ったら、プリントをホコリの入らない浴室など室内に吊り下げて乾燥させます。
これで終了です。