ハイランド社製スプリットグレードを用いて、高コントラストネガを調整するためのテクニックをyoutube動画でご紹介しています。
ハイランド スプリットグレードは、プリントに大変便利なツールです。
時間と印画紙を節約するだけでなく、プリントプロセス全体を通して適切なコントロールが可能になります。
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ハイランド社製スプリットグレードを用いて、高コントラストネガを調整するためのテクニックをyoutube動画でご紹介しています。
ハイランド スプリットグレードは、プリントに大変便利なツールです。
時間と印画紙を節約するだけでなく、プリントプロセス全体を通して適切なコントロールが可能になります。
12月に入り、クリスマスやお正月のグリーティングカード準備に向けてプリント作業が始まりました。
同じネガで多くのプリントを作る場合、効率的に進めることが重要です。
今回は、ご参考までに私モーグが行っているワークフローをご紹介しようと思います。
露光には、ハイランドのスプリットグレードとLEDライトを使用します。
これさえあれば適切な露光時間とコントラストをみつけるためにテストストリップを作る必要がないので、スプリットグレードはいつでも私の時間を節約してくれます。
コントラストの変更や一般的なプリント外観の調整は、このマシンで非常に簡単に行うことができます。
また時間の節約に、露出時間は短くしたいものです。LEDライトは短い露光時間であっても高精度の露光を可能にします。
現像には、アドックス MCC現像液を使用します。
私は、最小限の作業溶液量で、高品質の多くのプリントを現像し、かつ現像時間も短くしたい。
MCCのようなプロフェッショナル向け現像液は、このような条件に最適です。
プリント現像が終わったら、停止浴に進みます。
臭いがなく長持ちするので 私は アドックス アドストップ エコ を使用しています。
フィクサーには アドックス アドフィクス プラス を使います。
RCペーパーを低希釈(1+4)の定着液に1分だけ浸します。
またこれらは(展示会に出すような)ファインプリントではありませんから2浴での定着作業は行わず、処理時間を短くすることを優先して1浴で行います。
その後、プリントをすすいで、アドックス チオクリア エコ に1分間入れます。
このウオッシングエイドは非常に経済的かつ効率的です。洗浄時の水と時間を節約してくれます。
次に、プリントを温水を入れたトレイに入れます。温水は20~30分毎に入れ換え、これを4回繰り返します。
この時、各プリント周りに十分な水が行き渡っているよう、1つのトレイに入れるプリントが多くなり過ぎないように注意します。
洗浄後は、コンパード AG スタビライザーを使用してプリントを安定させます。
これを行うことで、太陽光線や(ホコリや汚れた空気など)汚染物質の影響下に置かれるプリントを長持ちさせることができます。
余分な安定剤を除去するために最終のすすぎを素早く行ったら、プリントをホコリの入らない浴室など室内に吊り下げて乾燥させます。
これで終了です。
フィルムプロセッサがあったらなぁ・・・!とお思いの方、多いと思います。
そこで今日は、私たちがイチオシの代表的なプロセッサ、JOBO CPE、JOBO CPP、Heiland TASについて比較検討してみたいと思います!
フィルム現像のためにプロセッサを使うことの利点は、なんといっても時間の節約と、よりコンスタントな結果が得られる、ということに尽きます。
あなたが他の事をしている間も、プロセッサはバックグラウンドであなたのフィルムを高い精度で現像してくれます。
あなたはただ、薬品を交換しに戻ってくるだけです。
それでは以下、項目別に見てみましょう。
必要スペース:
延べ床面積ではJOBO CPEは66x33cm、CPPは96x37cm。CPPはCPEより30cmほど幅が大きく、ちょうどテーブル位の広さが必要です。
Heiland TASは、反転攪拌の場合、デスク上に必要となるスペースはたったの25x32cm。もっともJOBOエキスパートタンクで回転攪拌を行う場合は、より多くのスペースが必要になります。
TASは保管がより簡単で場所を取らない利点があります。
温度制御:
JOBOのプロセッサにはサーモスタット機能があり、確実な温度管理が行えます。サーモ機能がウォーターバス(水槽)の温度を一定に保ち、それゆえ薬品とタンクの温度を同じにします。
TASプロセッサにはこのような温度制御がありません。なぜならTASにはウォーターバスがないからです。温度調整機能がプログラムにビルトインされています。
攪拌スタイル:
CPEとCPP共に回転攪拌を行います。倒立攪拌に比べ薬品の量がはるかに少なくて済むという利点があります。
CPPでは回転スピードを制御できます。
TASは2軸における倒立回転攪拌(回転&ターン)です。こちらは攪拌リズムをプログラム可能、回転スピードも5段階で制御できます。また、コンスタントな攪拌も可能です。
TASは、JOBOエキスパートタンクにアダプタを装備して回転現像をおこなうことができます。
タンク比較:
JOBOプロセッサは、JOBOタンクのみ使用することができます。
CPEは1500及び2500シリーズのタンクシステムを使用できます。CPPでは加えてエキスパートタンクも使用できます。
Heiland TASは、アダプタを使用することで、ほぼ全てのタンクシステムで使うことができます!
フィルムサイズ比較:
CPEは、最大4x5サイズまでのフィルムを現像できます。
CPPは、最大50 x 60cmまでの印画紙とフィルムを現像できます。
TASは、倒立回転では最大4x5サイズまで現像できます。回転現像では最大50x60cmまで、JOBO CPPと同じタンクを使って現像できます。
セットアップにかかる時間:
TASは水を必要としないため、JOBO のように水が適温になるまで待つ必要がありません。TAS のほうがセットアップを迅速に行えます。
メモリー機能:
JOBO CPPには、異なるプロセス用にプログラムをすることができる内部メモリがあります。CPEにはメモリーがありません。
TASには、一つの現像プロセスのデータを保持できる、オプショナルのメモリ―モジュールがあります。
いかがでしたか?
それぞれのマシンがもつ利点を見比べて、あなたにピッタリの一台をお選び下さいネ。
日本の皆さんからは、スプリットグレード、LED冷光源や濃度計などで、その品質の高さから信頼の元に支持を得ているドイツ ハイランド社ですが、彼らは引伸ばし機も提供しています。
写真にあるのは、ネガサイズ50x60cm(20x24インチ)用の引伸ばし機です。これは水平投影のためのものです。
画像は、最近Durst 10×10 引伸機を所有されている方のご要望で、ハイランド社へ製作を依頼した特別仕様のLEDライトです。
設計の段階で、10x10 のLEDライトには、LEDとはいってもライトの数が大変多くなるため、ファンによる能動的な冷却が必要ということになりました。ファンは露光中は作動しないのですが、検討の結果、この仕様は望まれませんでした。
そこで、ヒートシンクによる受動的に冷却が行われる8×10サイズのライトが構築されました。
また、縦横に90°回転させることができる仕様にしたので、ポートレートモードとランドスケープモードの切り替えを行うことができます。
このLEDのコントロールにはハイランドのスプリットグレードを使用します。
LEDライトとスプリットグレードコントローラは、再現性の高い結果を素早く得るために、非常に快適な組み合わせです。すべての暗室作業人におすすめできる、素晴らしいツールなのです。
ドイツでは、暗室を持っている多くの人たちは、引伸機にこのスプリッツグレードコントローラ、LED光源を装備して、気楽で快適な暗室ライフを送っています。
この便利さや快適さがもっともっと日本の方にも知ってもらえたらいいのになー・・・とモーグはいつも思っています^^