【Update : Adox CHS 100 II フィルムデータ】

2020年以降のCHSフィルムは、以前のデータではなく新しいデータをお使いください!

品質が良く美しいことで当ショップでも人気のAdox CHS 100IIフィルム
ここ1年以上提供されていませんでしたが、2020年に提供が再開されました。
以前とは違い、現在、Adoxでは独自のマシンでフィルムコーティングを行っています。
コーティング機が変われば、以前と同じ乳剤の維持は不可能であることが多いですので、再リリースされたCHSの乳剤も変更されています。

ですから、私たちの現像データベースでは、2020年以前のCHSと現在のバージョンのデータは、分けて掲載しています。

もちろん、SPUR Silversalt現像液はすでにテスト済みです。ロジナールHRXSLDデータが上がっています

Adox SilvermaxHR-DevFX-39Atomal 49による新しいデータは、以下をご覧ください。
温度は全て20℃です。

Adox CHS 100 II x Adox Silvermax
ISO 100/21°
希釈:1 + 19
時間:10分
攪拌:60/30/1

ISO 64/19°(フルシャドゥディテール)
希釈:1 + 24
時間:12分
攪拌:60/30/1

Adox CHS 100 II x Adox HR-Dev
ISO 100/21°
希釈:1 + 20
時間:14分
攪拌:30/60/2

Adox CHS 100 II x Adox FX-39
ISO 100/21°
希釈:1 + 9
時間:15分
攪拌:30/60/2(ゆっくり攪拌)

Adox CHS 100 II x Adox Atomal 49
ISO 100/21°
希釈:1 + 1
時間:20分
攪拌:60/30/2
コントラストが低く、フォグが多いため、お勧めしません。

Tips:超露出アンダーで撮影されたSilvermaxフィルムの現像

先日、私たちのラボサービスで、誤って5ストップ露出不足で撮影されたSilvermaxフィルムの現像をお受けしました。

5ストップ露出不足とは、ISO3200/36°でフィルムを撮影したのと同じことになります。
Silvermaxフィルムは露出アンダーを好まないフィルムですので、物事はさらに複雑になります。

お客様のフィルムを現像する前に、まずネガのテストを行いました。
SPURの技術者と相談した後、SPUR Speed Major 現像液を用い、希釈1+7でフィルム現像を行うことにしました。
SPUR Push Masterを20%追加しました。
現像時間は、JOBO CPE-3(回転)で15分、温度は28℃でした。

このテストを始める前、私モーグは、画像は殆ど現れないだろうと、殆ど期待を持っていませんでした。

しかし、結果は予想以上に良いものとなりました。
もちろん、粒子はかなり大きく、シャドウディテールは欠けていますが、画像は良く見えます。
*添付画像はテストネガのものです。

Silvermax ISO 3200/36

【Adox Silvermaxフィルム】

アドックス Silvermax 現像液におけるSilvermax フィルムは、私のお気に入りのミドルスピードフィルム (ISO 100/21°)です。
 
このフィルムは、ここ何年間も製造が行われていない元祖 Agfa APX 100に、非常によく似ています。
私はこのフィルムが持つトーンが好きです。
また Silvermax現像液の使用で、晴れた日のハイコントラストをコントロールできることも大変気に入っています。
 
全てのサンプルスキャンはストレートプリントです。ハイランドスプリットグレードの助けを借りて行われました。
 
フィルム:Adox Silvermax (ISO 100/21°)
フィルム現像液:Adox Silvermax
希釈:1+29、現像時間:8 分(20°C)、攪拌 :30/30/1
ペーパー: Adox MCP 24×30 cm
ペーパー現像液:Rollei RPN 、希釈:1+9

【Test:素晴らしい組合せ!ベルゲールパンクロ4x5とアドックスシルバーマックス現像液】

私モーグは、ベルゲールパンクロ4x5を、アドックスシルバーマックス現像液で現像を行いました。
私はこのコンビネーションが非常に好きです。

濃度グラフをご覧ください。
この現像液使用で公称感度ISO400/27以上に達しているのがわかります。
また、Zone 1における濃度(ログ密度)は0.18、非常に良好なシャドウディテールを提供しており、Zone 8あたりからの濃度グラフは少し平坦になり(コントラストが低くなる)、イコライジング効果を提供していることが分かります。

Zone 0~3のコントラストは少々強くなり、良好なシャドウコントラストを提供しています。
Zone 3~8間でグラフはDINグラフよりも少々平坦になります。
濃度はDINグラフよりも高くなるため、プリントの際は露光時間は少し長めにとります。
私のテイストにとって、これは完璧な濃度グラフです。

石橋の画像では、風景のコントラストは非常に強かったと言えます。しかし、太陽に照らされている橋の明るい側と、橋下バックグラウンドの暗い木々には、まだ十分なディテールがあります。

私が行った現像時間は11分でした(20℃)。希釈は1+29、JOBO CPE-3プロセッサで回転現像を行いました。

私は、まだ現像時間のテストを行っていませんが、 135と120フィルムの結果もまた優れていると期待しています。

ネガのプリントは簡単に行えます。
私はディフューザー引伸機を使用するため、(DINグラフ同様のデルタとガンマ(勾配)を持つ濃度グラフと比較して)0.5~1グレード高いコントラスト使用するべきと推測しています。

このフィルムと現像液の組み合わせは非常にお勧めできるものです!
(画像は直接スキャンしたものであり、プリントではありません。)

あなたがお使いのフィルムに、より一般的なグラフ(DINに近い曲線)をお好みでしたら、ローライスーパーグレイン現像液がよいでしょう。
スーパーグレインの場合は、ベルゲールパンクロ4x5をISO200/24で撮影、希釈は1+19、現像時間8分45秒、20℃で回転現像を行いました。