【カラー引伸機のキャリブレーション】

スプリットグレードをお使いでない場合、特定のコントラストを得るために、カラー引伸機のイエローフィルターやマゼンタフィルターをどのように設定すればよいのか、見当をつけるのは難しいと思います。系統立ててプリントするには、テストをするのが一番です。
注*掲載のテストデータは、使用印画紙および私モーグの引伸機に対してのみ有効なものですので、個々人でテストデータの作成を行う必要があります。

1枚目の写真は、すべてのテストプリントを作成するにあたり使用したハイランド濃度計とストゥファのステップウェッジです。
2枚目は、特定のコントラストを得るために、イエローおよびマゼンタフィルターのダイヤルのどの値を設定すべきかを示しています。
3枚目は、露光時間の修正値を示しています。この修正値はコントラストを変更してもゾーン8の濃度が変わらないようにするためのものです。
例えばコントラストをグレード2から3に変更した場合、ゾーン8で同じハイライトを得るためには、露光時間を1/3ストップ(0.3 logD = 1ストップ)長くする必要があります。

この例はカラー用引伸機の場合です。しかし、白黒用の引伸機であっても、このテストを実施することで使用する材料や機器についてより深く知ることができます。